2015.01.31更新

先日顧問先にて行われましたコンプライアンス研修の講師を担当させていただきました。


コンプライアンス(compliance)は、comply(従う、守る)の名詞形で、一般用語として皆さんご存知のように法令順守といわれています。

 

コンプライアンスと聞くと、企業が法令を順守することだと思われる方が多いかもしれません。

確かにその通りであり、企業はコンプライアンスのために様々な内部ルールを設けて、企業活動における法令順守を確保する努力をしています。


しかし、コンプライアンスは単に企業を守るということだけには留まりません。

例えば、X株式会社のAさんがX株式会社が運営しているポイントカード事業の顧客記入済申込書の束を鞄に入れて食事へ行き、鞄をお店に忘れてしまい、申込書の束を紛失したとします。

かかるAさんの行為は当然X株式会社において許される行為ではありません。

仮にX株式会社が申込みをされた方から個人情報紛失について損害賠償を請求された場合には、損害額がいくらになるかは別の問題ですが、かかる損害を賠償しなければなりません。


ここでX株式会社が損害賠償責任を負うということに加え、もう一つ重要な問題は、損害を賠償したX株式会社がAさんに対し賠償した金額を会社に支払うよう請求できるかということです。

実際にX株式会社がAさんに請求するか否かは別の問題として、法的にはX株式会社は被害者に支払った損害をAさんに求償することができます(民法第715条第3項ご参照)。

従って、AさんはX株式会社が支払った金額を会社に支払わなければならないかもしれません。


この事例からお分かりただけるように、コンプライアンスは会社が法令を順守して、会社が損害を被ることから会社を守るというだけではなく、社員の皆さん自身が不要な損害を被ることを防ぐという意味もあるのです。

改めてコンプライアンスは会社を守ることとともに自分を守ることでもあるということをご認識いただき、日々の業務に従事していただきたいと思います。

 

その他、コンプライアンスについてなど、

当法律事務所までお気軽にご相談下さい。

福岡市博多区の紫牟田法律事務所

 

投稿者: 紫牟田法律事務所

2015.01.20更新

 

今回は遺産相続に関する「遺言」について記載しました。

 

「遺言」という言葉は皆さんもお聞きになったことがあると思いますが、

実際に遺言書をご覧になった方は多くはないのではないでしょうか。

大っぴらに権利主張を行うことが好ましく受け取られない日本文化のためでしょうか。

 

遺言を書く立場にある方も、遺言を書いてもらう立場にある方も、

なかなか遺言を書いたり、遺言を書いてもらうようにお願いしたりするまでに至らない場合が多いように思います。


例えば、

兄弟姉妹の中でただ一人、親の面倒を見ているにもかかわらず、

親に対し自分が他の兄弟姉妹よりも多くの持分を取得できるよう

遺言を書くようお願いすることを躊躇われる方が多いのではないでしょうか。


しかし、

遺言がない場合に、親の面倒を見たことを理由として面倒を見た方の相続分が自動的に多くなるかというと、そうではありません。

子には親に対する扶養義務があり、親の面倒を見ることはこの扶養義務の履行に過ぎず、原則として相続分の増加をもたらすものではないとされています。


従って、

親の面倒を見ている方は親にお願いして自己の相続分を多くした遺言を書いてもらう必要があります。

そんなことをお願いするのは気が引けるという方もいらっしゃるかもしれませんが、

親の面倒を見ている以上は当然の権利であり、何ら恥ずかしいことではありません。

自分の権利は自分で守る必要があります。


では、遺言にどのような種類があるかですが、細かいものは別として、大きくは三種類の遺言があります。

自筆証書遺言、②公正証書遺言、そして③秘密証書遺言です。


①自筆証書遺言とは、

故人が自筆で書いた遺言書を言います。

修正や加筆がしやすく費用がかからないメリットがある反面、紛失や改ざんがあったり、故に法的な効力を争われたりするケースが多くあります。

また、家庭裁判所での検認も必要になります。


次に、②公正証書遺言とは、

公証役場で公証人に口頭で遺言内容を伝え、

内容を記載してもらった遺言書を言います。

遺言の紛失や改ざんの心配がなく、

法的な効力を争われる可能性が低くなります。

家庭裁判所での検認も必要ありません。


そして、③秘密証書遺言とは、

故人が自筆で書いた遺言書を封書に入れ、封書を公証役場に提出し、

公証人に提出日等を封書に記載してもらった遺言を言います。

遺言の秘密性は確保できますが、家庭裁判所での検認が必要になります。


これらの遺言のうち、③はあまり実例がなく、①は実例としてはあるものの、

上記のとおり法的に争われるケースが多いため、お勧めできません。

やはり、②公正証書遺言が公証人の前で遺言の内容を伝えていることを前提としていることから、法的にその効力を争うことが難しく、最もお勧めできる遺言となります。

 

相続財産の額に応じて公正証書遺言作成費用が必要となりますが、

争いになった場合の弁護士費用等を考えれば、十分に元をとれる金額です。

心当たりのある方は是非、遺言作成又は作成のお願いを考えてみてください。

 

 

紫牟田法律事務所

福岡市博多区住吉1丁目2番25号
キャナルシティ・ビジネスセンタービル9階
Tel : 092-263-8705

投稿者: 紫牟田法律事務所

2015.01.05更新

 

新年あけましておめでとうございます。

 

今年は会社法改正が予定されており、

会社(特に上場会社)関係者の皆様はご対応にお忙しいのではないかと思います。

また、会社法改正に続いて、

民法改正も控えております(こちらは今のところ来年以降とされています)。

 

ホームページ等を通して、少しでも皆様のお役に立てる情報を提供して参りたいと存じます。

本年も何卒よろしくお願いいたします。

 

紫牟田法律事務所

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投稿者: 紫牟田法律事務所

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